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丹後の海の生き物(カワツルモ)

 

カワツルモ

 カワツルモは汽水域など塩分濃度の低い場所に生育する多年草で、京都府では2011年の夏に日本三景天橋立の内側に位置する阿蘇海において、初めて生育が確認されました。葉の形状をみていると他種と混同する可能性がありますが、夏季に茎の上部に果実を含む果序(かじょ)を有することで容易に判別が可能となります。
 阿蘇海と類似した環境である島根県の中海では、堤防の撤去の前後で本種の分布範囲や量が減少したことから、静穏域の減少と塩分濃度の上昇が影響していると推測されています。2007年のレッドデータブックの見直しにより、カテゴリーが準絶滅危惧となりましたが、生息環境の変化を受けやすい種であることは確かなようです。 

(平成24年2月29日 道家章生)
 

 

 

 

 

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