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カマスサワラは、以前この欄でご紹介したカマスとサワラのあいのこではなく、カマスのような突き出た口先と尖った歯を持つサワラの近縁にあたる魚です。
この魚は、世界中の温帯から熱帯にかけての外洋域に広く分布し、主に表層を泳ぐ魚を餌にして、全長2メートル近くまで成長します。
丹後の海での水揚量は少なく、定置網に時々入る程度です。魚市場では、その弾丸のような姿形からか通称テッポウと呼ばれ、近年まとまった水揚げのあるサワラとは区別して販売されています。ちなみに、カマスサワラの魚肉量はサワラと比べて断然多いのですが大味とされ、魚市場での評価はサワラほど高くはないようです。
京都府立海洋センター主任 熊木 豊
(平成19年2月7日、京都新聞掲載)
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