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イボダイは卵円形の扁平な魚で、体長は概ね10~20センチ位です。エラ蓋上方の黒斑がいぼのように見えることが名前の由来と言われています。丹後では、「よよし」あるいは「しず」と呼ばれています。
9月から12月にかけて、主に若狭湾内の定置網で漁獲されます。その量は近年増加しており、特に平成17年は約450トンと従来にない漁獲量となりました。平成17年もそうでしたが、クラゲの多い年にはイボダイが多い傾向があります。本種の稚魚はクラゲのそばで生活し、傘の下に隠れて外敵から身を守る習性があります。クラゲの多い年には稚魚の生残が良く、資源量も増えるのかもしれません。
白身で身離れがよく、脂も乗っており、煮付けや塩焼きなどで食されます。
京都府立海洋センター主任研究員 竹野功璽
(平成18年8月9日、京都新聞掲載)
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