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ヒレグロは見た目がササガレイ(ヤナギムシガレイ)に良く似ており、しばしばその代用品となっています。ヒレグロはその名のとおりヒレが黒く、頭の無眼側に凹凸をした数個の粘液腔を持っており、良く見れば比較的簡単にササガレイとの見分けはつきます。
丹後では底曳網により主に春季に水揚げされており、黒ガレイ、山ガレイなどと呼ばれています。水深200~250メートル付近が漁場となっており、網にたくさん入ったときには、ヒレグロの粘液でカニなどの他の漁獲物も白くなることがあります。粘液には毒はないので問題はありません。
ササガレイの代用品となるほどですから、値段が手ごろなわりには、干し物、煮付けなどにしても大変美味しい魚です。
京都府立海洋センター主任研究員 山﨑 淳
(平成18年10月18日、京都新聞掲載)
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