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最近、アオリイカ釣りを楽しむ人が増えています。防波堤から疑似餌で手軽に釣れること、味が良いことなどから、ブラックバスのルアー釣りより魅力を感じる人が多いようです。
丹後地方では秋に多く漁獲されるので、秋イカと呼ばれることが多く、漁家の軒下に一夜干しにされたイカが並ぶ風景は、丹後の秋の風物詩となっています。
体全体に付いたヒレの形が特徴的で、馬具の障泥(あおり)に似ていることかが名前に由来になっています。ヒレを巧みに動かして餌の小魚に近づき、2本の触腕ですばやく捕らえます。このような形のヒレで長距離を移動するのは難しそうですが、1年の寿命の間に、丹後と九州北部とを行き来していることが分かっています。
京都府立海洋センター主任研究員 和田 洋藏
(平成16年11月10日、京都新聞掲載)
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