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釣り人からはチヌと呼ばれ、内湾の防波堤や筏からの釣りの対象魚として人気があります。主にエビや貝を餌にして釣りますが、雑食性のため、コーンやスイカを餌にすることもあります。
幼魚のうちは全て雄ですが、成長するにつれて精巣と卵巣の両方を持つようになります。2歳で雄として成熟し、初めて産卵に加わります。3歳になると精巣か卵巣のどちらかが退化し始め、4歳以上では完全に雄と雌に分かれます。通常、雌になるものが多いようです。
漁業者や遊魚者からの要望に応えて、京都府栽培漁業センターで生産された稚魚が舞鶴湾や久美浜湾などにたくさん放流されています。定着性が強いため、放流場所周辺での釣果が楽しみです。
京都府立海洋センター技師 白藤徳夫
(平成18年2月8日、「京都新聞掲載)
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