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ノロゲンゲって知っていますか?その姿は細長く、白色で、表面はゼラチン質でヌルッとしていて、どことなく深海魚のイメージがします。最近、スーパーでも、ドギ、グラ、ブルという名前で見かけるようになりました。
水深200メートルよりも深い、泥深い海底に生息し、海底近くを細長い体をくねらせながら、ノロノロと泳ぎます。ビデオカメラなどが近づいても、逃げようともしないうノンビリ屋です。
丹後ではズワイガニと一緒に底曳網で漁獲されます。冬の寒いとき、この汁を口にすると一気に体が温まります。一般にはあまり知られていないこの魚、漁村では冬の味覚として昔から重宝されています。
京都府立海洋センター 主任 宮嶋 俊明
(平成18年1月18日、京都新聞掲載)
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