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京都府には、長い歴史と文化の中で育まれてきた「老舗」と称される多くの企業があります。そして、こうした「老舗」の持つ伝統技術と先端産業が融合することで新しい産業を生み出してきたように、産業の分野においても、多様な価値の共存が求められます。
今や、インターネットや携帯電話は、私たちの生活に欠かせないものとして定着し、時代はAI、IoT、VR、ARの活用へと進み、中小企業や農林水産業の成長、更に匠の技の継承や観光など、様々な分野での実用化が期待され、時代は、人間とAIやロボット等が共存していく社会へと進んでいます。
一方、北部地域に目を向けると、丹後ちりめんに代表される織物産業や、機械金属産業が発展し、また、長田野、綾部の工業団地における企業集積も進むほか、京都舞鶴港を中心とした人流・物流も活発な動きを見せています。
また、中部地域では、豊かな森や川の自然環境を生かした観光のほか、米や京野菜の生産、畜産や林業も盛んで、黒大豆、大納言小豆、栗等は、「京都丹波ブランド」として食の宝庫となっています。
さらに、南部地域では、ものづくり産業が集積し、また、宇治茶の主産地となっているほか、関西文化学術研究都市では、AIやIoTを活用した、キャッシュレス化や自動運転、遠隔医療などスマートシティへの取組が進められており、今まで以上に大学や企業・研究機関との連携を強化するとともに、取組成果の府内への波及に当たっても、こうした連携を生かして進めていく必要があります。今後、新名神高速道路の開通など進展が見込まれる高速道路ネットワークや京都舞鶴港などの交流基盤に加え、京都経済センターを核に、経済界・大学・行政等が一体となった「オール京都」による強い連携の下で、グローバルな企業展開を含め、産業の力を更に伸ばしていきます。