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火山帯に位置する日本は、温泉総数2万を越える世界でも有数の温泉国です。
温泉地としてはあまり目立たない京都府でも現在約80の源泉があり、そのうちの約9割が療養泉、つまり温泉の中でも、泉温や含まれている成分から判断して、病気の治療を目的として利用できるものです。
温泉を浴用として利用する場合、人体への作用として一般に、
の3つが挙げられます
そしてこれらが総合的に働き、血管の拡張・収縮に関与するホルモンや自律神経に作用する物質が体内に作られ、自律神経失調という病的な状態を正常な状態へ回復するのだと言われています。
療養泉はその成分により幾つかの泉質に分類されますが、例えば最も多い塩類泉は、きりきず、やけど、慢性皮膚病などに効き、また硫黄泉は血管を拡張させる働きがあるので高血圧症や動脈硬化症などの循環器病に効くとされています。
ただし、これらの効果も短時間で現れるというものではありません。温泉療養には最低でも2週間、普通は3~4週間の期間を必要とします。また注意しなければならないのは、このような泉質別の効能も一つの指標に過ぎないということです。温泉の医治効能は、その温度、化学的成分、温泉地の地理的な要素などによって個々の温泉にまちまちであることは言うまでもありません。そして利用者の体質によっても異なるもので、病状によっては温泉に入らないほうがよい場合もあるのです。ですから、療養を目的として温泉を利用する場合は事前に利用する温泉のことについて詳しい知識をもった医師に相談することが必要です。
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