高速道路の種類

　一般的に高速道路とは、「高規格幹線道路」と「地域高規格道路」の一部のことをいいます。

高規格幹線道路の位置づけ

　高規格幹線道路とは、自動車の高速交通の確保を図るために必要な道路で、全国的な自動車交通網を構成する自動車専用道路であり、昭和62年6月の道路審議会の答申に基づき建設省（現・国土交通省）で計画決定されました。

　第四次全国総合開発計画において、多極分散型国土の形成を実現するため「全国的な自動車交通網を構成する高規格幹線道路網については、高速交通サービスの全国的な普及、主要拠点間の連絡強化を目標とし、地方中枢・中核都市、地域の発展の核となる地方都市、周辺地域等からおおむね1時間程度で利用が可能となるよう、およそ14,000kmで形成する。」とされています。

　高規格幹線道路は、「高速自動車国道」と「一般国道の自動車専用道路」から成ります。

高規格幹線道路【約14,000キロメートル】

高速自動車国道【約11,520キロメートル】

　高速自動車国道は、「高速自動車国道法」第4条において定義されており、「自動車の高速交通の用に供する道路で、全国的な自動車交通網の枢要部分を構成し、かつ、政治・経済・文化上特に重要な地域を連絡するものその他国の利害に特に重大な関係を有するもの」で、
・国土開発幹線自動車道の予定路線
・国土交通大臣が高速自動車国道として建設すべき道路として定めた予定路線
のうちから、政令でその路線を指定されたものを指します。

全国の代表的な道路

東北自動車道（東北縦貫自動車道弘前線）
東名高速道路（第一東海自動車道）
関越自動車道（関越自動車道新潟線）
中国自動車道（中国縦貫自動車道）　など

府域における道路

名神高速道路（中央自動車道西宮線）　＜20.1キロメートル＞
新名神高速道路（近畿自動車道名古屋神戸線）　＜17.7キロメートル＞
舞鶴若狭自動車道（近畿自動車道敦賀線）　＜46.5キロメートル＞
府域　3路線　84.3キロメートル

※（）内は政令による路線名（正式名）

一般国道の自動車専用道路【約2,480キロメートル】

　高規格幹線道路（約14,000km）のうち、高速自動車国道の予定路線（約11,520km）を除く路線を指します。

全国の代表的な道路

首都圏中央連絡自動車道
東海環状自動車道
中部縦貫自動車道
北近畿豊岡自動車道　など

府域における道路

京都縦貫自動車道　＜99.6キロメートル＞
京奈和自動車道　＜17.0キロメートル＞
府域　2路線　116.6キロメートル

【　】内の距離は全国の整備目標です。

参考：全国路網図（PDF：1,017KB） （出典：独立行政法人 日本高速道路保有・債務返済機構HP）

地域高規格道路の位置づけ

　高規格幹線道路と一体となって、地域発展の核となる都市圏の育成や地域相互の交流促進等の役割を担う道路で、高規格幹線道路の走行サービスに準じる60～80km/hで走行可能な道路です。
　地域高規格道路は次のいずれかの機能を有します。
　1.通勤圏域の拡大や都市と農山村地域との連携強化による地域集積圏の拡大を図る環状・放射道路
　2.高規格幹線道路を補完し、物資の流通、人の交流の活発化を促し、地域集積圏間の交流を図る道路
　3.空港や港湾等の広域的交流拠点や地域開発拠点等とを連結する道路

府域における地域高規格道路

	計画路線			候補路線
	整備区間	調査区間	区間未指定
一般	山陰近畿自動車道（鳥取豊岡宮津自動車道） 【京丹後市峰山町～宮津市】	山陰近畿自動車道（鳥取豊岡宮津自動車道） 【京丹後市網野町～京丹後市峰山町】	山陰近畿自動車道（鳥取豊岡宮津自動車道） 【兵庫県境～京丹後市網野町】	・宇治木津線 ・京都中部阪神連絡道路
都市圏自動車専用道路等	・京滋バイパス ・第二京阪道路 ・洛南連絡道路 ・京都高速道路 （新十条通、油小路線） ・学研都市連絡道路 （国道163号 精華拡幅）	京都高速道路 　（久世橋線）	京都高速道路 　（堀川線、西大路線）	京阪連絡道路

• 計画路線…地域高規格道路として整備を進めていくため、基礎的データの収集、路線全体の整備計画の検討等を進める路線
  ・整備区間…計画路線のうち、事業着手へ向けて、都市計画決定手続き、環境影響評価手続き、予備設計等を進める区間（すでに事業化している区間を含んでいます）
  ・調査区間…計画路線のうち、ルート選定、整備手法、都市計画、環境影響評価等の調査を進める区間
• 候補路線…地域高規格道路として整備を進めることの妥当性、緊急性等について検討を進める路線

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