中丹広域振興局
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この記事は2019年2月1日、WEBサイト「わかもん~京都でつながる!動きだす!~」(https://wakamon.link/)で公開したものです。
今回は社会福祉法人松寿苑の大西なつみ(おおにしなつみ)さん、塩見耕平(しおみこうへい)さんに、お話をお伺いしました。
(プロフィール)
大西なつみ
1984年生まれ、福知山市出身。園部高校を卒業後、兵庫県にある湊川短期大学へ進学。卒業後は、社会福祉法人松寿苑に就職し、介護福祉士として長期ステイ(ユニット)を担当。2児の母。
塩見耕平
1987年生まれ、綾部市出身。綾部高校を卒業後、近畿医療福祉大学(現・神戸医療福祉大学)へ進学。卒業後は地元にU-ターン。社会福祉法人松寿苑で介護福祉士として、ショートステイを担当。2児の父。
社会福祉法人松寿苑は、昭和28年に設立。現在は綾部市内で、特別養護老人ホームやデイサービスセンター、グループホームなど14拠点を構えています。
ニーズが高まり続けるる福祉・介護業界。その中で松寿苑は、地域の人々からの信頼を得て、拡大を続けてきました。
大西さんと塩見さんはどのような思いを持って、松寿苑で働いているのでしょうか。就職した動機や仕事のやりがい、京都府北部で暮らす魅力についてお伺いしました!
−−本日はよろしくお願いします。まずは今のお仕事について教えてもらえますでしょうか?
大西:介護福祉士として、長期ステイ(ユニット)の方々の介護を担当しています。3ヶ月以上利用される方の、お風呂や食事、排泄の介助などが主な業務です。
塩見:僕も介護福祉士として働いています。担当はショートステイ。普段はご自宅でご家族に介助してもらっている方が、ご家族の仕事の都合などで宿泊を希望される場合に利用されます。1泊だけの方もいれば、数週間の方もいます。
−−もともと介護の仕事を志していらっしゃったのでしょうか?
大西:そうですね。私は福知山出身で、子どもの頃は祖母と同居していましたし、田舎なのでおじいちゃん、おばあちゃんに接する機会もたくさんありました。中学生の頃には、福祉かもしくは保育の仕事をしたいと思っていました。それで福祉や保育を学べる園部高校の福祉科に進学したんです。介護や福祉、保育の実習を通して、自分のやりたいことを探しました。
−−最終的に介護の仕事に決められたのはなぜですか?
大西:特別養護老人ホームでの実習が楽しかったからです。あと、私に合っているかなとなんとなく思って。特別なことは何もしていないけれど、入所者さんはちょっとした関わりの中で、「ありがとう」と喜んでくれるんです。私の行動によって、人を喜ばせたり、楽しい時間を過ごしてもらえたりするところにやりがいを感じました。
−−塩見さんは、介護分野を目指されたのはなぜですか?
塩見:おばあちゃんがいるので、子どもの頃からよく老人ホームに付いていきボランティアをしていました。おばあちゃん、おじいちゃんと関わる機会が多かったので、高校生の頃には介護の仕事に就きたいと思っていましたね。
−−それで大学は福祉系の大学に進まれたんですね。
塩見:兵庫県にある福祉大学へ進学しました。大学では福祉心理学科で「心理学」を専攻していたので、介護福祉士の資格が取得できないので、松寿苑に就職して働きながら介護福祉士の資格を取得しました。両親も介護分野を目指すことを応援してくれましたね。
−−数ある施設の中で、松寿苑を選ばれたのはなぜでしょうか?
塩見:綾部で生まれ育って、綾部が好きだから、地元で福祉の仕事ができたらいいなと思いました。それで大学の実習で、松寿苑に来させてもらいました。実習前、実は福祉施設に対して暗い、汚いというイメージを持っていたんです。でも職員や入所者との関わりを見て、自由もあるし楽しそうだなと思いましたね。だから卒業後は、松寿苑で働きたいと思いました。大西さんは、僕が実習生だった時にお世話になった方でもあるんですよ!
大西:松寿苑は特別養護老人ホームやケアハウス、グループホームなど様々なタイプの施設があるので、介護福祉士として多様な経験ができるところが魅力です。介助が必要な方は特別養護老人ホーム、元気な方は「竹ハウス」などサービス利用者さんの状態によって、最適なサービスを届けられますし、運動会などの季節イベントもあって賑やかです。
−−介護の仕事に就いてよかったと思うのは、どんな時でしょうか?
大西:利用者さんに「ありがとう」と言ってもらった時です。あと、こちらが何か一つアプローチすることで、食べることができたり立つことができたり。ご自宅では寝たきりだった方が入所後にオムツが外れたり。ちょっとしたことで、利用者さんの自立が高まるってすごいことだなと思います。
塩見:介護は年配の方を対象にした仕事です。人生の先輩である利用者さんに、結婚生活や子育ての悩みを相談するとアドバイスいただけることも多くて、そうしたコミュニケーションを取れるのもいいなって思います。
塩見:最期のお手伝いができるのも、ありがたいことですね。その人らしく最期まで生活するにはどうしたらいいだろう、とチームで考えながらサポートするところにやりがいを感じます。
大西:お酒を飲みたいという方がいれば、脱脂綿にお酒の味を含ませて口元に当てることもあります。家族に会いたい、好物を食べたいなどできるだけ希望を叶えて、喜んでもらえるようにと。亡くなられるのは悲しいですが、最期まで寄り添わせていただけることをありがたく思います。
−−逆に仕事で大変なことってありますか?
大西:体力的にしんどいこともありますし、利用者さんが何を言われているか聞き取れずコミュニケーションをとりづらいこともあります。でも仕事だから、何をしても大変。以前の経験が糧になり、あの時はこうだったからこうしようと思えるので、大変なことも次につながっているなと思います。
−−綾部で暮らして良かったことはなんでしょうか?
大西:私は福知山出身で、松寿苑への就職を機に綾部に来ました。子どもを産んでからは、綾部ってすごく良いところだなと思うことが増えましたね。自然が身近にあって、野菜もおいしいし。ご近所さんも優しくて、子どもが集う場もある。子育てする親にとっては、とても良い環境です。
塩見:僕も休みの日には、子どもと買い物にいったり公園で遊んだりするのですが、綾部は子育てしやすいなと思います。
−−子育てしながら働きつづけるのって、大変なことも多そうです。
大西:大変なことは多いですが、会社のサポートもあるので大丈夫ですよ!松寿苑は産前産後休暇もありますし、育児休暇で1年休ませてもらってから復帰しました。子どもがいるので、「夜勤なし」のシフトを希望しているのですが、そうしたことにも配慮があるので助かっています。
−−最後に学生の皆さんへメッセージをお願いします。
塩見:もし介護や福祉に関心があれば、まず現場を見てもらいたいです。僕が実習を通して、業界へのイメージが変わったように、現場を見ることで得られるものがあると思います。
大西:松寿苑ではいつでも見学を歓迎しているので、気軽に連絡していただきたいですね。月1回、利用者向けに歌や踊りのイベントを開催しているので、そこに来ていただいても良いですし、日常生活を見たいということでしたら個別でご案内します。
塩見:若い人もたくさん働いているので、楽しく働けると思います!
大西さん、塩見さんが利用者さんととても楽しそうに関わっている姿が印象的でした。いつでも見学OKとのことなので、もし介護や福祉の仕事に興味があれば、一度見学に行ってみてはどうでしょうか?現地に足を運ぶことで、きっと地元で働くイメージが湧きやすくなりますよ!
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