中丹広域振興局

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【福知山】SNSを駆使するお寺 海眼寺

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本堂で住職の芝原三裕さん(写真左)からお話を伺いました。

「お寺を身近に」と様々な取り組み

福知山市にインターネット上で様々な取り組みをしているお寺があります。Twitter、Instagram、LINE、Facebook等のSNSでの広報活動、YouTubeでの24時間ライブ配信など、一般企業と同様にICTの活用をされています。

ご住職の芝原三裕さんはとても親しみやすい方で、お寺を身近に感じられるような取り組みを行っておられます。(福知山公立大学2年 北村文香)

オンライン座禅や除夜の鐘配信も

海眼寺では、生活に馴染み深いSNSを取り入れることで、「お寺」への関心や興味が薄れないように努力されています。

SNSでは、寺で行われたイベントや日常の写真を掲載。またYouTubeでは、ご本尊の24時間ライブ配信、火曜日夜10時からの座禅も配信されています。

12月31日、大晦日には除夜の鐘の配信も行われました。コロナ禍で外出が難しく、家に居ながら除夜の鐘を聞きたいという要望を叶えられたものです。これは「世の中の要望を聞いて、それに沿った取り組みを行う」という海眼寺の今後の展望に関係しています。

SNS活用

SNSでお寺のいろんな情報を発信する様子を拝見

コロナ禍で葬儀にZOOM

2020年以降はコロナの影響を受けオンライン葬式も行われています。緊急事態宣言が出され、遺族の方が遠方のため故人の別れに立ち会うことが出来ない等の問題が発生。そこでZOOMやLINE通話を活用し、遺族の方が故人との別れの場に参加することが出来ないという事態を解消しようと考えられました。

その際、ご住職自らがカメラセッティングや配信環境の整備をされました。職種にとらわれず、様々な役割を担われました。遠方に住むお孫さんが、モニター越しではありますが、「かわいがってくれたおじいちゃんと最期のお別れができた」と、涙を流して感謝されたそうです。

お盆期間もお墓参りが難しい方がいらっしゃるので、お墓全体が映るようビデオカメラを設置し、どこにいてもお墓参りをすることが出来る環境を整えられました。本堂のご本尊も、24時間ライブ配信することで、いつでもだれでも「参拝」して心の安らぎを得られるようにしてらっしゃいます。

本堂に閲覧自由の仏教漫画コーナー

本堂の一角には仏教関連の漫画コーナーが設けられていました。壁一杯の本棚にたくさんあり、取材をした際、「いつでも読みに来て大丈夫ですよ」と言って頂きました。初対面にも関わらず、丁寧な対応をして下さいました。この親しみやすさや芝原さんの柔軟な対応が、海眼寺の魅力の一つだと感じます。

2016年にリリースされ社会現象となる人気となったスマホゲームの「ポケモンGO」でも、芝原さんは海眼寺の認知向上につながる取り組みをされました。

当時、有名寺院の多くは境内でのプレイを禁止し、ニュースになっていましたが、海眼寺では「境内への出入りは自由です」と開放。それだけでなく、ポケモンGOをプレイしている方のために充電設備の提供、境内の水道や屋外トイレも使用可能にする等の取り組みを行われました。このことは様々なメディアで取り上げられ、SNS上で大きな反響を呼び、実際に遠方からバイクや車で海眼寺を訪ねて来る人たちがいたそうです。

守るべき伝統と取り入れたらいい新しいもの

ここまで述べた海眼寺の取り組みは、芝原さんの柔軟な考え方によるものだと考えます。海眼寺さんは「伝統や守るべきもの、伝えていくべき古くからの形式」と「新しい生活になじみ深いもの」とのバランスを大切にされています。双方のバランスが大切であると芝原さんは考えておられ、一方に重きを置きすぎないように注意しているそうです。先進的な取り組みをしているものの、世間の方の価値観やイメージから大幅に外れることはせずに、新しいものを伝統に取り入れておられます。

「困った時に頼っていいのがお寺なんです」

「お寺は生活において不要であるが、ないと困るもの。世の中で困っている人の支えになるもの」とおっしゃっていたのが印象深いです。「精神的に困っている方、不安を抱えて生活をしている方等の支えに少しでもなることが出来ればよい。しかし、日常生活を送る上では人びとのお寺への意識は薄い。なのでSNSや様々な取り組みを通して、世の中に存在をアピールしている。」海眼寺のことが頭の片隅にでも印象に残れば、いざ困った時に頼ってもらえばよいという考え方なのです。

ライトアップ

ウクライナの平和を願って国旗の色にライトアップされた本堂

 

取材を終えて(学生コメント)

取材を通してお寺への印象が変化しました。取材をする前は真面目で気難しい場所という印象を持っていましたが、短い時間ですが取材を通じて、海眼寺の考え方や芝原さんの人柄を知り、お寺は親しみやすく気軽に行くことが出来る場所という認識に変化しました。

 

臨済宗南禅寺派 海眼寺

福知山市寺町38

公式サイト https://kaigenji.localinfo.jp/(外部リンク)

Instagram https://www.instagram.com/kaigen_ji/(外部リンク)

Twitter https://twitter.com/shiba3(外部リンク)

 

【プロフィール】

臨済宗南禅寺派海眼寺住職 芝原三裕さん

福知山市寺町在住

1980年生まれ

鹿児島県出身

2005年 臨済宗専門道場にて修行

2009年 海眼寺副住職

2012年10月 海眼寺住職就任

 

 

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