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「京の文化振興プラン-文化力による京都活性化について-」、「京の文化振興プラン-次世代の文化創造について-」(中間案)に対する府民の皆さんからの意見の要旨と、これに対する府の考え方

文化力創造懇話会趣旨について

意見の要旨

 趣旨で、「閉塞」と「変化が激しい」という相反する用語で語られる問題について、その解決の道筋を導く一文があれば分かりやすい。

府の考え方

 現在の日本の世相として両面の現象が見られるということを述べています。この様な状況に対して「文化」の力を活用して解決への道筋を見いだしたいと考えています。

実体験の重要性に関する意見

意見の要旨

  • 核家族が多く、お年寄りから昔話や伝統文化などの知識を得るのが困難になっている中で、子どもたちが伝統や文化と触れあっていくために、絶えず文化に触れあうことができる場を提供していくことが大切。
  • 普段見られないもの、できないものに触れたり挑戦したりすることは興味深く、文化を引き継ぐきっかけになる。
  • 小学生の時に「鎌倉彫り」の体験で職人の細かい作業をみて、自然と尊敬の気持ちがわいてきたし、自分でやってみたからこそ、その難しさなどを理解できた。
  • 大人は子どもたちに、京都の文化資源を活用して、文化芸術に親しむ環境をつくってやるべき。
  • 子どもたちがヴァーチャルな世界に浸りすぎており、強制的な押しつけでない知識を身につけ、感受性を豊にしていく ことは必要。
  • 劇団や芸術家などと語り合ったりすることにより、刺激が得られる。

府の考え方

 文化は、人々に楽しさや感動、精神的な安らぎや生きる喜びをもたらし、人生を豊かにするものです。
  一方で、情報通信技術の発展は、様々な可能性を増大させていますが、人間関係の希薄化や実体験の不足といったマイナスの影響についても指摘されています。
  このプランでは、次代を担う子どもたちが様々な「ほんまもん」の文化に触れることを通じて、健やかな成長につながるよう、御意見の趣旨を踏まえながら、事業に取り組んでいきたいと考えています。

多世代とのふれあいの重要性等に関する意見

意見の要旨

  • 多世代との交流が乏しい中にあって子どもたちが視野や交流を拡げることは必要。商店街での手伝いなど地域に密着した企画などにより、地域共同体とのつながりを知り、人とのつきあいの大切さを感じてほしい。
  • 子どもたちにとって文化は、祖父母や周囲の人たちから吸収することが多く、祖父母たちの年代とのつながりは大切。
  • 子どもが体験する前に、まず、大人が体験することも必要。

府の考え方

 京都文化を次世代に引き継いでいくためには、大人一人一人が、身近な文化を大切にするとともに、責任ある態度で子どもに接することが望まれます。
 子どもたちと多世代との交流が深まり、地域とのつながりも深まるよう、事業の実施に努めていきたいと考えています。

子どもたちの自主性、創造性の発揮等に関する意見

意見の要旨

  • 「験す」でなく「伝える」というのがよい。最近、受け身の子どもが多く、自分で考えることをしないことから、逆に「験す」感じのものが増えている。
  • 体験させることはよいが、子どもたちが自分の意志で参加するようにしなければ効果が上がらない。
  • 子どもたちとまちの行事や文化を一緒に考え、作り出していくことが必要。子どもたちの自主性により、自分たちで参加したくなる場をつくり、どのような結果をもたらしていくのか理解させることが大切。

府の考え方

 文化は人々の創造力の源泉である想像力を育てるほか、他者に共感する心を通じて、他人を尊重し、考えを異にする人々と共に生きる資質を育むものとされています。
 このプランは、多世代と触れあう中で、子どもたちが自主的に企画段階から、実施・運営までの一貫した文化活動を経験し、創りあげる喜びを体験することを通じ、様々な人とのコミュニケーションを図るとともに、豊かな人間性と創造性、個性の確立につながるものと考えています。 

伝統文化や地域文化の体験等に関する意見

意見の要旨

  • 伝統芸能は「一般的に金がかかる」、「師弟関係が厳しい」というイメージがあるが、そういう面もクリアしてほしい。
  • 小・中学生の時に、地域行事や文化に触れることは良い経験になる。
  • 京都は観光客は多いが、子どもに興味を持ってもらえるような施策は少ない。伝統工芸などいろいろなことに地元の人にもっと親しんでもらいたい。
  • 地蔵盆等地域の祭りに積極的に参加できるようにし、祭りの謂われや伝統を伝えることが大切。

府の考え方

 伝統芸能や、昔から親しまれている祭や行事、地域に根ざした文化活動などは、それ自体が独自の価値を持つだけでなく、郷土への誇りや愛着を深め、府民共通のよりどころとなります。
 伝統芸能や、地域文化などに子どもたちが直接触れる機会を提供することができるよう、取り組んでいきたいと考えています。

次世代の文化体験と学校教育との関わり等に関する意見

意見の要旨

  • 子どもへの文化芸術浸透策としては、土曜日を休みにするよりも、1、2週間に1日、学校教育の一環として芸術鑑賞の場を設けてはどうか。    
  • 授業に、京都の地域文化を取り入れる必要がある。
  • このプランに参加した、しないをもって内申書に反映されたら意味がない。
  • 子どもが受け身になりすぎている。子どもたちが地域文化についての知識を深め、そこから文化を創造していくためには、義務教育を通して、子どもたちの能力を引き出していくことが重要。

府の考え方

 学校教育においても、文化の果たす役割を重視し、身近にある地域文化や文化財を教材とするように努めながら、子どもたちが文化や伝統に触れ、尊重する態度を育むように取り組まれております。

文化行政のあり方等に関する意見

意見の要旨

  • 文化力により経済を発展させるというような文化施策や条例などを作らず、これまでとおりに伝統を崩さないよう見守り続けていればよい。
  • 自然災害が多発しているときだからこそ、文化活動に力を入れることが必要。

府の考え方

 文化活動を行う方の自主性の尊重を前提に、府民の皆様をはじめ、文化を支えておられる多くの方々から広く御意見をいただきながら、事業に取り組んでいきたいと考えていますので、ご理解賜りますようお願いします。

意見の要旨

 文化を文化力として捉え直すとはどういうことか。文化力、文化力というだけで、府民に伝わっていくのか。

府の考え方

 京都が誇りとする文化の持つ力を活用して、産業の活性化や地域の振興につなげる仕組みをつくりたいと考えており、施策については府民の皆様への周知に努めてまいります。

京都ブランド等に関する意見

意見の要旨

  • 京都ブランド力を高めるためには、ハード面の充実が必要。京都に住んでいる、京都に来たという実感を得られる場(地域)が少ない。
  • 京都に住むようになって京都ブランドの存在を強く感じるようになったが、それはごく一部。住んで楽しい、居心地の良いまちであれば活気づく。人や文化は、まちで育つと思う。
  • 京都の個性に彩られたまちの資源を活かす人材が必要。もっと広く様々な事業で京都をブランド化してもらいたい。
  • 京都は実際に住んでみると、寺はすばらしいが、それ以外の景観がひどい。京都の文化を守っていくために、市民がもっと地域について考えていかないと何も変わらない。
  • 観光客には、見るだけでなく体験できる開放的な文化施設があればよい。さらに、それが、府民が日常的に利用できる場でもあってほしい。
  • ヴィトンのモノグラムデザインは、日本の家紋をヒントにしたように、文化による新たなマーケットが成功すれば、世界を代表するブランドが京都から生まれることになると思う。
  • 京都文化の保存と伝承が大切。職人の育成・支援は重点的に考えるべきであり、また、文化の伝承には欠かせない。

府の考え方

 身近にある歴史的な建造物や伝統的な行事、祭なども含め、すべて文化力を有する京都ブランドであると認識しており、その力を高める上で、それらの継承や、地域の特色ある文化活動の推進などを図ることが重要です。
 また、文化施設等を地域における様々な文化活動の拠点として、人々が親しみ、体験し、参画することができる場となるようにしていくことや、京都文化の後継者の育成・支援や文化による新たなマーケットの創造などを重要な施策として位置付けています。

プランの推進手法等に関する意見

意見の要旨

 とっつきやすいタイトルや内容の方がもっと興味がわく。もっとみんながこのプランを知ることができるようPRに努めるべき。

府の考え方

 事業化する場合においては、府民の皆様がより分かりやすく、親しみを持てる名称等について、広報の手法等と併せて検討します。

意見の要旨

 当プランの各種事業を実施するに当たって、NPOとの協働を積極的に行ってもらいたい。

府の考え方

 このプランとは別に、「NPO協働推進アクションプラン」において、行政との連携のあり方等を検討しており、様々な関係団体の皆様と連携を図りながら事業を実施していきたいと考えています。

意見の要旨

  • このプランの運営について、一般府民からボランティアを募るなど、子どもたちの参画を得て進めることが大切。 
  • 京都カルチャーブランド認証にあたっては、消費者団体のような組織が認証してこそ厳しく信頼のおけるものになると思う。 
  • 京都文化を発信していくためには、「京都の価値観」、「京都の目利き」を育てる施策が必要である。
  • 地方分権で税源移譲が議論されており、公演チケットや作品購入の税金控除などができれば、「陰ながら支援」できる施策になるのでは。
  • 「プロデューサー・アートマネージャー支援」は民間のプロデューサーとの協働により、少ない投資で大きな効果が期待できる。その際には、マンネリ化や既得権益化を防ぐ工夫が必要。

府の考え方

 いただいたご提案の趣旨を踏まえ、施策を検討する上では、さらに研究を深め、具体の施策の実施に当たっては、府民の皆様の参画や様々な関係団体との連携を図りながら進めたいと考えています。

お問い合わせ

文化生活部文化政策室

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4223

bunsei@pref.kyoto.lg.jp