第5回文化力による京都活性化研究会開催結果
日時
平成16年8月9日(月曜) 午後1時30分から3時30分まで
場所
京都府公館
出席者
黒竹節人委員、小池一範委員、坂上英彦委員、清水洋一郎委員、西口光博座長
堀木エリ子委員、山本壯太副座長
(五十音順、敬称略)
議題
- 京都の文化力を活かす施策について
- 中間報告(案)について
- 京都府北部地域の状況について(報告)
委員意見の要旨
施策案に対する意見
文化ベンチャー国際フォーラムの開催
- フォーラムとコンペを一緒やればおもしろいものになる。
- 新しいベンチャーリストを見つけだせればよい。
- コンペ受賞者等に対する支援は、あまりお金で縛らず、できる限り自由に動ける環境を作る方がよい。
- 具体的なゴールみたいなものを提示した方がよい。例えば具体的な空き店舗や商店街に文化的なことを注入し直すという最終ステージを設定して、それをみんながどうするかというコンペをして町を整備し直す。行政だけで支援できない部分に投資家が支援する。伝統工芸も、昔革新だったものが今伝統となっている。新しい文化や革新も含めてベンチャーになっていけばよい。
手のひら写真館 ふるさとのお宝発見
- 映像は特殊な人が特別にやることではなくて、誰でも頻繁にできること。こういうことをデジタル疏水などを活用して(『京都文化情報発信機能の整備』案など)と整理統合すべき。
源氏物語千年紀事業(2008年)
- 国宝級の絵巻物が2つあれば相当な展覧会ができる。
- 『源氏物語』には固定客が付いている。
文化による起業コンペティションの開催
- 京都の文化の質を維持していくには、マーケットは小さくてもしかたがない。大衆化も量産化もしない。そのかわり質では負けないということが必要。コンペもいいものを少数でもピックアップしていく仕組みが必要。
京都文化情報発信機能の整備
- 京都文化博物館を核の一つとして、映像を駆使した京都北部の文化や観光情報が全部見られるような情報ネットワークの整備が必要。
京のアートコーディネート事業
- 美術系、芸術系の学生をこの先どのように育てていくかという施策が大事。制作した作品がお金に替わるフィールドの設定など、卒業生のアフターケアをする施策が必要。
- いつの時代でも支援する者(パトロン)がいてアーティストは育つ。それを(アートフリマなどにより)一般の人がパトロンとなってもらうような形にすればおもしろい。
その他の意見
予算・施策・税関連
- 文化に使ったお金の徴税権は放棄するなどの民間の文化への投資を促し、府の予算も何%は文化に使うなどのガイドラインを設定すべき。
- 知事に「京都は文化でいく」と宣言してもらっては。予算も当然確保する。
- 京都以外の人の京都に対するあこがれがあり、「京都が文化でやる」といえばペイできると
おもう。
- 国の仕事は全部指名制。府は入札制度だが、得意とわかれば集中して発注する仕組みを。文化はそうすべき。(知事の諮問機関を設置するなど)
- アウトプットを明快にすべき。目標をさだめ、府民にもわかりやすくその結果を示すべき。
文化ベンチャー支援
- 文化の債券市場をつくってみては。100万円投資したら、10万円分の芸術作品がもらえる仕組みなど。
- 文化への投資を促進させる仕組みが必要。例えば投資組合制度など。
京都文化博物館
- となりの空きビルを活用してマーケットにし、投資家を集めて芸術性のレベルの高い工芸を売るショップにすると文化博物館を中心に人が集まるのでは。(階上をマンションにすると建築費が浮くのでは)