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「第3回文化力創造懇話会ビジョン検討会議」開催結果

日時

平成24年7月18日(水曜) 午前10時00分から12時00分まで

場所

御所西 京都平安ホテル 3階 「羽衣の間」

出席者

大田喜好委員、加柴和成委員、片山九郎右衛門委員、川崎純性委員、栗山圭子委員、永井正人委員、畑正高委員、藤本英子委員、松尾恵委員、村井康彦委員、山極壽一委員、山本壯太副座長、六嶋由美子委員、鷲田清一座長 (五十音順、敬称略)

議題

  1. ビジョン中間案の検討について
  2. 意見交換
  3. その他

委員意見の要旨

基本理念について

  • 皆が集まって、習い事や稽古をする機会が減る一方、人との直接の繋がりが薄いパソコン、携帯電話等が氾濫し、文化がもたらす感動を共有する機会が少なくなりつつある。まさに、文化の画一化、没個性化が進んでいる。
    このような現状を鑑み、大量生産、大量消費の現代という時代を省みつつ、ここでその歯止めをかけるような文脈を盛り込めないか。東日本大震災後の京都の役割として、新しい「文化の温もり」を京都から生み出す。「不易流行」を打ち出せないか。
  • 「ほんまもん」は、京都以外の人々に心地よい言葉なのか疑問に感じる。ちょっと偉そうで、「我々を見習え」的な文脈を含んでいるように思える。
  • 京都も外の人に支えられている姿勢を打ち出せばよいのでは。 
  • 「共生」というイメージが合うように思う。
  • 京都の文化の概念を京都人が作るのか、それ以外の人も含めて作っていくのか、そうした視点を盛り込めないか。世界遺産は京都人だけのものではなく、全世界の人々の遺産だ。
  • 「ほんまもんの文化芸術活動の振興」と「府民の文化活動の展開」を並列にすると、府民の文化活動は「ほんまもん」ではないように受け取られないか。 「地域文化の育成」ならわかる。
  • 「みやこ」という言葉に、他地域の人たちがどう感じるのか。前段に「華やぐ」や「にぎわっている」ような形容詞をつけた方がよいのでは。
  • 京都が「みやこ」と言えなければ、どこが言えるのか。主張してもよいように思う。 
  • 文化を観光施策として打ち出す方策もある。 
  • 「文化商品」はイメージしづらい表現である。京都には商品化に効する文化の力があるということか。
  • 文化の意義は、他人とコミュニケーションを拡大し、明日の元気を得て、仕事も頑張るといった、個人の人生を豊かにする点にあると思う。 
  • 京都がどういう風になりたいのか、最初に結論があればわかりやすい。例えば、「人をひきつけてやまない京都」、「自分を再発見する町」になりたい等。 
  • 「府民1人ひとりが日常生活や文化活動の中でお互いを尊重するなど、人権尊重が自然に態度や行動として表れることが文化として定着する」が、京都がなりたい姿ではないか。
  • 良いことばかりが書かれていて、府が抱えている悩みが書かれていない。京都市と府域の格差を直視すべきであり、そこを書いてこそ、血の通った理念になってくるのでは。それを書かないと府の文化施策にならない。
    また、例えば、北山地域に特化して文化ゾーンを形成するなど、総花的ではなく府の独自性を出すべき。
  • 「いのち輝く文化」と「文化のみやこ」は重なっているが別の概念である。それぞれの概念を説明した方がわかりやすいのでは。
  • 世界から見れば、京都の伝統文化は特異な文化や風俗を持っているようにしか見られていないように思う。芸術や科学等の「ハイ・カルチャー」の部分だけに絞り込んでいった方がよいのでは。
  • 政治経済の枠を超えて、文化というものを元手にしていろんなまとまりを作れるということが、「文化のみやこ」の売り。そこを強調した文章を作った方がよい。

広域文化圏について

  • 文化圏のわかるエリア図を入れたらわかりやすいのでは。
  • 5文化圏とも個性が強い表現になっているが、ヒップホップダンス等の新しい文化の芽吹きも盛り込んではどうか。
  • 基本理念は、画一化しないように地域の個性を優先して、第2章の具体的な施策で新しい文化の芽吹きを盛り込むことでよいのでは。
  • 国民文化祭では、地域を超えたアイデア等が多々あると思う。そのような成果や反省点をもっと記述してもよいのでは。
  • 5文化圏の文頭か文末に、「各文化圏がにじみあうことが大事」といった表現を盛り込んでほしい。そうしないと、丹後の民謡と中丹の鬼伝説は別々のものになってしまうし、京都市の京北地域も里山文化圏で南丹の文化圏と整合しない。
  • 5文化圏は「つなぐ」だけでなく「織り込んでいく」イメージである。
  • 究極的には各地域がつながる「京都文化芸術祭」を開催したい。将来の構想にあってよい。
  • そもそも京都府という行政区で切っていることもおかしい。山科区は大津市との繋がりがあるだろうし、舞鶴市は福井県との繋がりもあるだろう。
  • 「いのちかがやく」は京都府の歌にもうたわれている。
    【京都府の歌】
    「手にとれば 風よ風よ光り輝き 永遠の栄え 文化の薫り文化の薫り 輝くいのち 大きく継がん 京都京都 京都府われら 京都京都 京都府われら」
  • 現ビジョンでは、国民文化祭という大きな目標があり、計画を策定したスタート年次には源氏物語千年紀があり、それを契機として古典の日につながった。しかし、新ビジョンでは具体的に目に見えるものが見つからない。精神的なものとして、6つの柱をまとめるキャッチコピーを、具体的にわかりやすく表現できないか。例えば「誰でもきたくなる京都」等。
  • 施策にある国際芸術祭「京都ビエンナーレ2015」はどんなものか。
  • 平成27年に、府市の文化施設で現代芸術を含めた美術展覧会を府市連携で開催することを京都経済同友会が提唱している。まだ研究会を立ち上げたところで、資金調達をどうするか等、多くの課題がある。
  • 実現が未決定なものが多いので、それらを、どういうスタンスで記述していくのかは課題である。
  • 地域の視点は記述されているので、誰と協働するか、withの視点が必要。

推進方策について

  • 2015年に琳派400年を迎える。コシノジュンコや高階秀爾を発起人に記者会見を行うらしい。琳派はデザインの根源で裾野も広いので、大きな話題となると思う。
  • 施策群については、予算を考えても実行が難しいものが羅列されているように感じる。府民からすると、全部実現できるように見えるので、あくまで目指したい姿ということで、例えば、「事業例」とした方が良い。
  • 「日本の文化」、「京都の文化」、「地域の文化」等、「文化」の切り分け、区別をどうするのか。整理する必要がある。
  • 粋を極めた「ほんまもん」を見たい観光客が多数いるのも確かである。講演前のプロの練習を子どもに見せる。この「ほんまもん」は、子どもに非常に大きな影響を与える。
  • 伝統的なものには「ほんまもん」はあてはまるが、「アートマネージャー等による人材バンクの設置」や「アーティスト・イン・レジデンスの推進」は 「ほんまもん」というより、「本気」という言葉が合う。
  • 「ほんまもん」という言葉はこそばい感じがする。文化庁には「本物の舞台芸術体験事業」がある。
  • 文化芸術振興基本法が機能していない。この法律との関連を記述した方がよい。
  • 本ビジョンの根拠条例は、文化芸術振興基本法に基づいている。
  • 広域連合で、京都府は文化振興担当であるので、関西全体の事を考える必要がある。そのあたりもビジョンに盛り込みたい。 

お問い合わせ

文化生活部文化政策室

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4223

bunsei@pref.kyoto.lg.jp