第2回京の文化次世代育成プラン検討委員会開催結果
日時
平成23年8月19日(金曜日) 午後2時から4時まで
場所
京都府公館 第5会議室
出席者
大野木啓人委員、加柴和成委員、河島伸子委員、小池一範委員、小暮宣雄委員、辰巳綸紗委員、土居好江委員、畑正高委員、山本壯太座長
議題
- 「京の文化次世代育成プラン」について
- その他
委員意見の要旨
- 文化を楽しみ、それによって子ども達が成長していく視点が大事であり、「文化を通じての次世代育成」を目標にする。
- 京都の持っている文化力を子ども達がどう受け継いでいくかを考えると、プランが主に対象とする文化は「京都文化」。
- 京都の文化は「見覚え、聞き覚え、見て習え」。マニュアルはなく、親方の人間力まで継承していかないと芸術力が深まらない。
- 文化は人に宿るものであり、人との出会いの機会をできるだけ提供することが大事。
- お茶体験の際に地域のアマチュアを派遣するなど、きめ細やかな対応が必要。
- 子ども達に(文化体験などを)与えるのではなく、子ども達の力を「引き出す」施策が大事。
- 文化は継続性が大事。子ども達を担い手まで育てるには20~30年かかる。その点を押さえる。
- 京都なら質の提供(本物、季節、空間、経験者)にこだわらないといけない。「おもんばかる力」を一人一人が持つことができる環境、体験を提供することが大事。
- 学生は新しいものに触れることが楽しく、体験を通じて考える。文化を体験する機会の充実が必要。
- 学生が20歳前後の時間を京都で過ごすメリットが認識されていない。意識してプログラムを提供する必要がある。
- 大学の「日本文化演習」では、お茶、お花、日本舞踊など多様な文化を対象としているが、それらに親しむことが目的ではなく、自己を鍛える、人格を高める、人に対する礼儀作法、おもいやりといった、体験の根底に日本が培ってきたものをどう伝えていくかが大事。
- 「子供の文化の駅」のタイトルが面白い。学校と家の間に「地域で育てる」より具体的なサードプレイス(ホール、道草できる場所など)が必要。子ども達の文化ステーションを無償に近い形で提供してもらえるような仕組みが必要。
- 緊張感をもって人前で発表する機会が必要。発表することにより一つのゴールができ、またスタートが始まる。
- 京都学生祭典は、自分達がつくっている新しい文化を中高生に伝え、新しい感性を使って発信していきたいと考えている。
- 中高生にとって大学生は年代が近いので親しみやすいと言われており、大学生がもっと文化を知って伝えていかなければと思っている。
- 学生は大人が思っている以上に感性がよく、真剣に話を聞いて京都を理解しようとしているので、現場を体感したり、人と出会える機会を与えてほしい。
- 京都を外からの視点から読み直してもらい、若者も一緒に活動できるような、これまでと発想の異なったプロジェクトができるといい。
- 次世代の文化体験を深化するためには、地域にいかに協力してもらって文化体験を行うかが大事。
- 文化には地域差があるのでモデル地域を作って検証し、他地域に広げていくといった取組が必要。
- 文化の象徴的な存在が「祭り」。祭りはコミュニティ、家族、地域の持っている様々な伝統などを伝えており、子ども達が参加しやすい行事。「祭り」をキーワードに事業を考えられないか。
- 子供と文化に関する活動をしているNPOのリスト化や活動研究等実態把握をし、NPOが活動しやすい枠組みをつくることが必要。また、NPOが継続して活動できるような支援が必要。